ポカポカ暖かい「焚火缶」の使い勝手や耐久性を徹底検証

はじめての火入れの注意点について

ここで、焚火缶に初めて火を入れる際の注意点についてお話しておきます。

焚き火缶の燃焼室になっているペール缶がオイル缶などの中古品の場合、表面には商品名などが書かれた塗装が施されいます。

初めてペール缶に火を入れたた時、このペール缶の表面の塗装が熱で焼けていく工程で、かなりの煙と匂いを発します。

焚火缶のペール缶表面の塗料が焼ける

ペール缶の表面が変色し始めた

火入れ後のペール缶の状態

上記のようにペール缶の表面が完全に焦げるまで煙と匂いで充満してしまいますので、初回の火入れは近所迷惑にならないところで行うのがいいと思います。

火力について

ここからは、焚き火缶の火力についてお話していきます。

焚火缶は、付属の五徳を使うことによって煙突上部に鍋をおいたり、また、ペール缶の上に載せた鋼鉄製のフタの上にフライパンを乗せたりして調理することが出来ます。

それらの部分の火力がどの程度かということについて、1Lの水を何分で沸かすことができるか検証してみました。

煙突上部での湯沸かし時間は15分

煙突上部の湯沸かしは約15分

煙突上部に1Lの水を入れた鍋を置いて湯沸かし時間を測定したところ、グツグツとお湯(約90℃)のお湯が沸くまでにかかった時間は約15分でした。

1Lのお湯をわかすための時間は「ガスコンロの強火」なら約5分、以前紹介した「ひだるまくん」は約6分、「ペール缶ロケットストーブ」が約15分という結果だったので、ペール缶ロケットストーブと同レベルの火力が得られるという結果でした。

ガスコンロやひだるまくんは炎が直接鍋にあたるため火力は強くなりますが、焚き火缶の場合は煙突上部から炎は「チラッ・・・、チラッ・・・」と見える程度なので、煙突上部の火力はガスコンロの弱火~中火程度だと思ってもらえればいいと思います。

ここで一つ注意点として、煙突部分で湯沸かしをしてしまうと鍋の裏側がススで真っ黒になってしまいます。

ススで真っ黒になった鍋の裏

アルミ鍋の内側の色は銀色

元々は銀色だった鍋の色が一度の湯沸かしで裏面が真っ黒になってしまいますので、大事にしている調理器具を使うのがやめたほうがいいでしょう。

天板部分では沸騰させることはできない

天板部分での湯沸かしは不可

次は、天板部分での湯沸かしについてですが、この部分ではお湯がグツグツとなるまで沸騰させることはできませんでした。

最終的に約70℃ぐらいまでのお湯を作ることは出来たため、煮物などを強い火力ではなく弱火で長時間火にかけておくような調理の仕方に適しているのではないかと思います。

なお、この天板部分での調理であればススはほとんど付きませんでしたので、ご参考まで。

耐久性について

焚き火缶を使い始めて2年ほど経過しましたところで、本体のペール缶が錆び、そこに小さな穴が空いてしまいました。

焚き火缶のペール缶に穴が空いた

焚き火缶がサビて小さな穴が空いた

穴が空いていない部分もだいぶ錆びてしまっていて、触ってみるとペラペラな感じで肉厚が薄くなってきているようです。

焚き火缶を使わないときは雨風の当たらないところで保管して来たのですが、熱でペール缶が酸化してしまうのではないかと思います。

ただ、焚き火缶のペール缶以外のパーツは多少サビなどあるものの、まだまだしっかりとしています。

2年使用後の焚き火缶の内部の状態

これからこの焚き火缶を使っていくかどうかいろいろ考えた結果、ペール缶だけ交換すれば良さそうだったので、ホームセンターで新しいペール缶(20Lのもの、約1000円)を買ってきました。

焚き火間で使うペール缶

取っ手のところにある白色の樹脂パーツは溶けてしまいそうだったため、ニッパーなどで取り外してしまいました。

ペール缶を新品に変えた焚き火缶

これでまだしばらくの間はポカポカ温かい焚き火を楽しんでいけそうです。

最後に一言

今回は、ポカポカ暖かい「焚火缶」の使い勝手や耐久性を徹底検証についてお話しました。

焚き火缶の特徴は、安定燃焼時の煙はほぼ無煙、かつペール缶の表面が熱くなることによる放射熱(輻射熱)で屋外暖房ができるという点です。

ひだるまくん等のロケットストーブタイプのものに比べると燃料の消費量は多いですが、日曜大工などで廃材がたくさん出る人にとっては丁度よい大きさの暖房器具になるのではないかと思います。

耐久性についても、ペール缶本体は2年ほどでダメになってしまいましたが、ペール缶を交換すればまたこれまでのように使い続けていくことができます。

是非参考にしてみてくださいね。

それでは!



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