煙が少なくポカポカ暖かい「焚火缶」の使い勝手を徹底検証

煙が少なく暖かい焚火缶の使い勝手を徹底検証

ヤフオクやネットショップなどで1万円前後で購入することができる「焚火缶」。

この焚火缶はロケットストーブとは構造が違っていて、ペール缶の部分(燃焼室)が断熱されていないため表面温度が高く、周りに座っていると冬でもポカポカ暖かくなる(火加減によってはチリチリ熱いぐらい)のが特徴です。

安定燃焼時の煙はほぼほぼ無色透明で、すぐそばに座っていても煙たくなることもないですし、冬に屋外で暖をとりながら話をしたり、調理したりするのに丁度いい感じです。

今回は、そんなキャンプなどのアウトドアにぴったりな焚火缶を実際の使い勝手について、詳しくお話していきます。

焚火缶の組み立て方

焚火缶の組み立て前の状態

焚火缶は、上記のペール缶とステンレス煙突、金属板パーツ(焚火感を購入すると写真の内容のものがセットで送られてくる)を組み合わせて使います。

まず、金属板を付属のボルトで下記のような感じで組み立てていき、ペール缶に挿入します。

焚火缶のパーツを組み合わせる

ペール缶にパーツを取り付け

あとはステンレス煙突を八角形の穴の部分に差し込んであげれば、あっという間に焚火缶の完成です。

ステンレス煙突を焚火缶に挿入する

焚き火缶の完成

あとは、この中に火種となる薪や端材などを入れ残りのフタを閉めれば、ポカポカ暖かい薪ストーブとして使うことが出来ます。

焚火缶に着火する

焚き火缶のフタを閉める

煙が少なく暖かい焚火缶の使い勝手を徹底検証

焚火缶の着火方法

煙が少なく暖かい焚火缶の使い勝手を徹底検証

ロケットストーブとは異なり、燃焼室がかなり広い焚火缶への着火は、ある程度大きな火種(ガスバーナーなど)を用意する必要があります。

最初はダンボールや薪、廃材など細かく細い燃えやすいものを焚き火缶の中に入れ、ガスバーナーなどで着火します。

焚火缶に着火する準備

焚火缶に廃材やダンボールを入れる

焚火缶に着火する

中のものに火がついたら缶の中を高温の状態にするために、火の勢いが強くなるようにダンボールなど燃えやすいものをどんどん入れていきます。

焚き火缶の着火が完了

このような感じで、焚き火缶の中を炎がグワーッと舞うぐらいまで火力を高めることができれば、中に入れた廃材も燃え始めますので、これで焚火缶への着火は完了となります。

薪の投入は手前側の八角形の穴からポイッと放り込めばOKで、この穴は11cmぐらいあるため、30cmぐらいの長さ2×4材でもそのまま投入していくことが出来ます。

焚火缶の投入口の大きさ

ペール缶の表面温度を測ってみると、天板や煙突部、ペール缶側面はかなりの高温(温度計の表示がHiなので180℃以上)になっていて、これらの部分からは一般的な薪ストーブと同じようにかなりの放射熱が発せられているということがわかります。

焚火缶の天板温度

ペール缶の側面の温度は高温

なので、焚火缶の周りにいると冬でもポカポカと暖かく、薪を追加して火力を強くするとチリチリと熱いぐらいにまで感じられるほどです。

焚火缶の周りは放射熱で暖かい

ただ、面白いことにペール缶の底面に関してはそこまで高温になることはなく、100℃前後というレベルでした。

焚き火缶の底面温度は100℃前後

写真を見てもらうとわかる通り、底面に近い側面の塗料は焦げずに残っており、これはそのあたりの温度が低いことを示しています。

中で炎がゴーゴーと燃えているペール缶の底面がどうしてこんなにも低い温度になっているのかというと、ひとつは炎(熱)は上へ上へと上がっていく性質があるということ、そしてもうひとつはペール缶の底面にたまった燃えカス(灰)が断熱材の役割を果たしているからだと思います。

ペール缶の底面に溜まった灰

キャンプなどで焚火缶を使う場合、底面が100℃にもなってしまうと地面の芝生を枯らしたりしてしまうことになりますので、そのような場合はブロックなどを下に敷いて使用するのがいいと思います。

はじめての火入れの注意点

ここで、焚火缶に初めて火を入れる際の注意点についてお話しておきます。

焚き火缶の燃焼室になっているペール缶がオイル缶などの中古品の場合、表面には商品名などが書かれた塗装が施されいます。

初めてペール缶に火を入れたた時、このペール缶の表面の塗装が熱で焼けていく工程で、かなりの煙と匂いを発します。

焚火缶のペール缶表面の塗料が焼ける

ペール缶の表面が変色し始めた

火入れ後のペール缶の状態

上記のようにペール缶の表面が完全に焦げるまで煙と匂いで充満してしまいますので、初回の火入れは近所迷惑にならないところで行うのがいいと思います。

火力について

ここからは、焚き火缶の火力についてお話していきます。

焚火缶は、付属の五徳を使うことによって煙突上部に鍋をおいたり、また、ペール缶の上に載せた鋼鉄製のフタの上にフライパンを乗せたりして調理することが出来ます。

それらの部分の火力がどの程度かということについて、1Lの水を何分で沸かすことができるか検証してみました。

煙突上部での湯沸かし時間は15分

煙突上部の湯沸かしは約15分

煙突上部に1Lの水を入れた鍋を置いて湯沸かし時間を測定したところ、グツグツとお湯(約90℃)のお湯が沸くまでにかかった時間は約15分でした。

1Lのお湯をわかすための時間は「ガスコンロの強火」なら約5分、以前紹介した「ひだるまくん」は約6分、「ペール缶ロケットストーブ」が約15分という結果だったので、ペール缶ロケットストーブと同レベルの火力が得られるという結果でした。

ガスコンロやひだるまくんは炎が直接鍋にあたるため火力は強くなりますが、焚き火缶の場合は煙突上部から炎は「チラッ・・・、チラッ・・・」と見える程度なので、煙突上部の火力はガスコンロの弱火~中火程度だと思ってもらえればいいと思います。

ここで一つ注意点として、煙突部分で湯沸かしをしてしまうと鍋の裏側がススで真っ黒になってしまいます。

ススで真っ黒になった鍋の裏

アルミ鍋の内側の色は銀色

元々は銀色だった鍋の色が一度の湯沸かしで裏面が真っ黒になってしまいますので、大事にしている調理器具を使うのがやめたほうがいいでしょう。

天板部分では沸騰させることはできない

天板部分での湯沸かしは不可

次は、天板部分での湯沸かしについてですが、この部分ではお湯がグツグツとなるまで沸騰させることはできませんでした。

最終的に約70℃ぐらいまでのお湯を作ることは出来たため、煮物などを強い火力ではなく弱火で長時間火にかけておくような調理の仕方に適しているのではないかと思います。

なお、この天板部分での調理であればススはほとんど付きませんでしたので、ご参考まで。

最後に一言

今回は、煙が少なくポカポカ暖かい「焚火缶」の使い勝手を徹底検証についてお話しました。

焚き火缶の特徴は、安定燃焼時の煙はほぼ無煙、かつペール缶の表面が熱くなることによる放射熱(輻射熱)で屋外暖房ができるという点です。

ひだるまくん等のロケットストーブタイプのものに比べると燃料の消費量は多いですが、日曜大工などで廃材がたくさん出る人にとっては丁度よい大きさの暖房器具になるのではないかと思います。

是非参考にしてみてくださいね。

それでは!

2019年6月20日製品販売・本

Posted by ロケットストーブマニア