燃焼室を1→2室に変更
まずはじめに改良した点は、ロケットストーブの燃焼室を1→2室に変更した点。
改良前
改良後
写真左側の薪の投入口は着火で使ったり、乾いた薪を投入するために使用し、真ん中の投入口(黒の筒)は湿った薪を投入します。
湿った薪を燃やすためには、薪そのものの温度を高める必要があります。
そこで、このような構造にして、乾いた薪が燃焼してできた熱で湿った薪を加熱し、高温になった湿った薪も徐々に燃焼させることができます。
ちなみに、湿った薪を投入する筒に蓋をして、燃焼中の温度を実際に測定してみると約56℃でした。
湿った長い薪を投入して2~3時間ロケットストーブを運転させると、投入する時にはずっしり重かった薪が、ビックリするぐらい短く軽くなっていますよ。
ヒートライザーを延長
二つ目の改良点は、ヒートライザーを延長しました。
改良前
改良後
ステンレス煙突の継ぎ目ギリギリまでコンクリートブロックを積み上げ、その間にパーライトを流し込みます。
煙突を断熱することで排気がスムーズになるため、投入口からの流入空気量が増えます。
その結果、燃焼室に新鮮な空気が沢山流れ込み、弱火でも安定した燃焼が可能になりました。
最後に一言
今回は、湿った薪や流木も燃やせるロケットストーブの改良方法についてお話しました。
一般的なロケットストーブだと、湿った薪や流木を燃やすことは困難ですが、今回の改良でそれを克服する事ができました。
海で拾ってきた流木を室内の暖房に使いたいと思っていたので、これでようやく室内へ組み込むことができます。
ただし、湿った薪を多用する場合、いくらロケットストーブでも薪の中に含まれている気化熱の影響で燃焼室内の温度が下がり、燃焼ガスが燃えきらずに煙突内に流れ込んでしまうことがあります。
その状態が継続すると、一般的な薪ストーブと同じように煙突火災の原因になる可能性もありますから、湿った薪を使うのはやめてください。
薪の乾燥スピードを実験して確かめたところ、約2週間でほぼほぼ乾燥する事が分かっていますので、ロケットストーブの改良とともに、それを見越して2週間前に薪を調達するクセをつけるという自分自身の改良も進めたほうがいいのかもしれないと感じました(笑)
それでは!