薪ストーブをDIYで設置する際に守るべき2つのポイント(法律編)

薪ストーブの設置に対して届出が必要かどうか?

まず住宅に薪ストーブを設置するに当たり、その住宅が建てられている土地が防火地域や準防火地域に指定されていないかどうかを確認してください。

お住まいの地域が準防火地域や防火地域になっている場合は、消防署に消防設計審査の届出が必要になりますので注意が必要です。

どのように調べればいいかというと、お住まいの地域の都市計画情報を調べてみる(「〇〇市 都市計画情報」と検索してみる)か、市役所の都市計画課などに問い合わせてみるとよいでしょう。

なお、以下のようなケースについても、消防長の同意が必要になる場合があるようです。

防火地域及び準防火地域の区域内にあるもの。
一戸建ての住宅でないもの。
一戸建ての住宅で、住宅の用途以外の用途に供する部分の床面積の合計が延べ面積の2分の1以上であるもの又は50平方メートルを越えるもの。

引用)薪ストーブの常識・非常識|薪ストーブ 及び煙突の安全設置技能資格制度運営委員会

消防署に申請が必要になるような場合は、素人ではなかなか対応できないと思いますので、薪ストーブの設置をプロにお願いした方がいいと思います。

法律に準拠しているかどうか?

薪ストーブを自宅に設置するというケースにおいて、特に資格などが必要になることはありません。

というのも、薪ストーブに関する国家資格はなく、ここ数年で薪ストーブ設置業者向けの民間の資格や教育プログラムがいくつか立ち上がってきたというのが現状です。

>>WMEP(ウッドストーブマスターエンジニアプログラム)とは|WMEP

>>薪ストーブ・煙突安全設置技能士|薪ストーブ 及び煙突の安全設置技能資格制度運営委員会

>>日本暖炉ストーブ協会

このように薪ストーブを設置するための資格は特に必要ないのですが、薪ストーブの設置に関しては法律でいくつか守るべきポイントがありますので、それに準拠した形で設置する義務があります。

  • 消防法第9条(火を使用する設備、器具等に対する規制)
  • 建築基準法施行令第115条(建築物に設ける煙突)
  • 火災予防条例準則第1条(目的)
  • 火災予防条例準則第6条(壁付暖炉)
  • 火災予防条例準則第17条の2(火を使用する設備に附属する煙突)
    消防法   など

なお、具体的に薪ストーブの設置方法が法律に則った内容になっているかどうかという点に関しては、石川県の能美氏のホームページで公開されている「住宅における薪ストーブ等設置に関するチェックリスト」がとても役立つと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>住宅における薪ストーブ等設置に関するチェックリスト|石川県能美市

最後に一言

今回は、薪ストーブをDIYで設置する際に守るべき法律まとめについてお話しました。

日本の個人住宅に自分で薪ストーブを設置するにあたって、法律的に絶対に守らなければならないことは上記の2点なのではないかと考えています。

ただ、薪ストーブのプロの方々がおっしゃっているように、日本の薪ストーブに関連する内容の法律が制定されたのは、日本に今のような薪ストーブが普及する前の話なので、実際のところ、いろんな矛盾を抱えた状態にあり、その辺りは薪ストーブ屋さんも私達DIYを愛する人も、自分自身で責任を持ってリスクを管理する必要があるようです。

ちなみに東京都や北海道では、煙突と可燃物との距離の数値などが異なるなど、地域ごとに内容が異なっている可能性もありますので、設置の前には必ず自分で再調査してくださいね。

それでは!



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