薪ストーブとロケットストーブの構造や設計思想の3つの違い

3.排煙に対する考え方の違い

一般的な薪ストーブとロケットストーブでは、排煙に対する考え方が大きく異なります。

ロケットストーブの自作を考えている人は、排煙のメカニズムや煙突の構造の違いについてしっかりと理解しておきましょう。

一般的な薪ストーブの排煙について

一般的な薪ストーブの排煙方法は至ってシンプルです。

薪ストーブの上方に伸びる煙突に、熱せられた密度の小さな高温空気が入り込むことによって、煙突内部に上昇気流(ドラフト、浮力)が生まれるため、薪ストーブ本体から煙突に流れ込んだ燃焼後の煙はそのまま屋外に排出されます。

ドラフト現象

また、それによって薪ストーブ本体には自然と室内の空気が流れ込むため、燃焼に必要な空気が薪ストーブの中に送り込まれるようなイメージです。

薪ストーブにおいて、安価なシングル煙突ではなく、高価な断熱二重煙突が勧められている理由は、煙突内を流れる燃焼後の空気の温度を高温に保ち、強いドラフトを維持する役割もあります。

薪ストーブで断熱二重煙突が選ばれる理由

ロケットストーブの排煙について

ロケットストーブも、煙突内のドラフトの原理は薪ストーブと同じです。

ただし、煙突内に流れ込む空気違いがあり、、燃焼室の直後に設けられたしっかりと断熱された垂直な断熱煙突(ヒートライザー)に燃焼後のガスが流入し、さらにヒートライザー内部でも未燃焼ガスの二次燃焼が行われるため、そのヒートライザー内部が非常に高温になり、強力なドラフト(煙突内部を流れるガスの浮力)が生まれます。

ロケットストーブの二次燃焼のイメージ

ロケットストーブの本体に含まれるヒートライザー部だけで、燃焼後のガスを排気するだけのドラフトを生み出すことが出来るため、それ以降に接続する煙突を、ドラフトを得るための高価な断熱煙突にする必要はありません。

また、そのヒートライザーで生み出されるドラフトは強力なために、薪ストーブではタブーとされている煙突のL曲がりを多用することも可能ですし、場合によっては、この煙突を延長してその排熱を利用するようなベンチタイプのロケットストーブ(ベンチの内部に煙突が設置されている)を作ることも可能です。

ベンチタイプのロケットストーブ

最後に一言

今回は、薪ストーブとロケットストーブの構造や設計思想の3つの違いについてお話しました。

薪ストーブやロケットストーブを自作する場合、今回紹介した考え方を踏まえて自作するようにすると、比較的スムーズな燃焼や効率の良い伝熱形態を得ることが出来ます。

なお、ロケットストーブを作るにあたって参考となる書籍については、こちらの記事にまとめておきましたので、参考にしてみてください。

>>ロケットストーブ作り始める前に読んでおきたい8つの本

上記の記事で紹介されている本を読んでいくと、ロケットストーブとは一体どういうものなのか、より理解度が深まってくると思います。

ただし、それらを実際に作る場合は、必ず自分自身で実験や検証を行いながら、空想や妄想、仮説のまま製作設置してしまうのではなく、実際に目の前で想定した現象の事実確認を行いながら、暖房器具として室内に設置するようにしてください。

薪ストーブを自作する場合、すべて自己責任になりますので、その点をしっかりと頭の中に入れて行ってくださいね。

それでは!

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