ロケットストーブよりもデメリットが目立つ鋳物の薪ストーブが普及した本当の理由

ロケットストーブが普及しなかった本当の理由とは?

先ほど紹介したように、ロケットストーブにはいくつかのデメリットがあります。

ただ、実際にロケットストーブを使っていると、それ以上に感じられる沢山のメリットの方が多く感じられるのも事実。

では、一体どうして、ロケットストーブはこんなにも普及してこなかったのでしょうか?

どうしてこの構造が簡単で、安く作れて、燃焼効率のよいロケットストーブを普及させようとしなかったのでしょうか?

これはあくまで私の勝手な推測ですが、その答えは単純に「儲からないから」なのではないでしょうか?

よく考えてみてください。

もし、ロケットストーブを製品として売り出してしまったら、鋳物の薪ストーブでは必須だった様々なものが、必要ではなくなってしまいます。

例えば・・・

  • 断熱煙突;ロケットストーブはヒートライザーを有しているので断熱した煙突でドラフトを得る必要がなくなる。
  • 二次燃焼機構;ロケットストーブはヒートライザー部で自然に二次燃焼を誘発する燃焼効率の高い構造なので、高価な二次燃焼機構付きの薪ストーブは必要ではない。
  • 薪ストーブ本体;ロケットストーブは本体構造がシンプルなため、ホームセンターの材料やその辺にある粘土などで作れてしまう。
  • ;ロケットストーブは本体からの輻射熱だけではなく、燃焼ガスの排熱を利用して部屋の空気などを積極的に暖めることが出来るため、大量の薪を購入しなくてもよくなる。

そう、ロケットストーブの存在を公式に認めてしまったら、鋳物の薪ストーブを使う人が減ってしまうため、薪ストーブのメーカーや販売店の人が困ってしまいます。

仮に私が薪ストーブの販売店を営んでいるのであれば、たぶん同じようなことをすると思います。

「ロケットストーブなんて、そんなちゃっちいのダメですよ。」

「もうちょっと頑張ってお金を出して、もっと優雅に、揺らめく炎を鋳物の薪ストーブで楽しみましょう!」

ってね(笑)

鋳物の薪ストーブ車で例えると、フェラーリやベンツ、BMWのような高級車のようなもので、快適で心地よいドライビングを約束してくれるだけでなく、薪ストーブを所有していることそれだけでステータスになりますし、ユラユラと揺れる炎を見ながらウイスキーを片手に、ゆったりとした時間を過ごしたりなんかして・・・、そんな最高の気持ちを約束してくれるのが日本で主流になっている鋳物の薪ストーブです。

私もお金がたくさんあったら、こんなに苦労してロケットストーブを作ったりせず、鋳物の薪ストーブを業者に頼んで設置してもらって、薪は売られているものを購入、そして安全のために肝心なストーブのメンテナンスや煙突掃除などの面倒くさいことは全部プロに任せていることでしょう。

BMWやベンツのディーラーで年収を言うと担当者から相手にされなかった私にとって、本体+煙突+毎年発生するメンテナンス費用がかかる高価な薪ストーブは、まぁ、夢物語ですね(^^;)

それに対してロケットストーブの場合は、所有することのステータス感などは若干薄れるものの、燃費はとても良いので、リタイア後のように自由な時間があまりなくても薪をその辺で集めてきて薪割りを自分でやるという作業もなんとかこなせるレベルだし、構造がシンプルだからなかなか壊れない。

もし壊れたり、またはメンテナンスが必要になったとしても、その辺で売られているもので自分が作ったものなのだから、それを修復することはいたって簡単です。

その上、ヒートライザー部の後ろ側の煙突や煙道などで熱を室内に取り込むことができるロケットストーブは、放射熱による暖かさは鋳物の薪ストーブに劣りますが、それ以上にエアコンやファンヒーターなどのような空気の温度そのものを暖める効果が格段に高く、家全体を効率よく暖めることができます。

だからロケットストーブを暖をとるという目的だけに使う分にはとても理にかなっているという感じます。

やっぱり、ロケットストーブは実用的な日本車のようなものだと考えればよいと思います。

この記事で本当に伝えたかったこと

私がこの記事で本当に伝えたいことは、鋳物の薪ストーブとロケットストーブの優位性、つまりどちらが良いとか、悪いとかではなく、両者にそれぞれメリットやデメリットがあるため、人によってどちらの方が合っているかは変わってきますということを言いたかったのです。

特に初めてロケットストーブを作ったりしたときなんかは、それに対して思い入れがあったりもしますので、ロケットストーブ信者のようになってしまって、「ロケットストーブは完璧なもので、鋳物の薪ストーブより優れている」と思ってしまう場合がありますが、決してそんなことはありません。

ロケットストーブは構造上、ヒートライザー部で二次燃焼を引き起こしやすいため未燃焼ガスが発生しにくく、煙突火災が起こりにくいなんて話もありますが、それは真っ赤な嘘です。

例えば、湿った薪を使ってしまうと燃焼温度が下がってヒートライザー部で未燃焼ガスが二次燃焼せず、そのまま煙突に流れ込んで煙突内部に可燃性の物質が溜まり、煙突火災を招くこともありますし、煙突火災に関して言えば、単に煙突掃除を定期的に行わず、可燃性物質が煙突内にあれば、その時点で煙突火災のリスクは発生することになります。

また、素人感覚で適当に本体や煙突を壁にベタ付け設置してしまうと、低温炭化などによって比較的低温でも壁材から発火し、それが原因で火災になってしまう場合なども容易に考えられます。

どんなことにも共通していることかもしれませんが、どんなに仕組みや構造が優れたものでも、それを扱う人によって得られる結果は180°変わってきます。

ですから、ロケットストーブという「物」に憧れるよりも、それを自由に、かつ責任を持って扱える「人」になることを目指してほしいと思います。

薪ストーブの設置やメンテナンスに関する資格は、民間のものはいくつかあるものの、国が定めた国家資格はありません。

消防法や防火地域における消防所への届出など、必ず守らないといけないことはありますが、基本的には自宅に薪ストーブを設置するというケースに関しては、自己責任の元で行うことができます。

だから、今プロとして活躍している薪ストーブ屋さんも一番最初は皆さんと同じように情報収集から初め、初めて自分で設置した薪ストーブ(おそらく自宅ではないかと思います)があり、そこから客先で薪ストーブを設置し始め、いろんなトラブルが出たとは思いますが、それに対して責任を持ち、紳士に対応してきたからこそ、今もなお薪ストーブ屋さんとして、お金を受け取って施工するプロとして信頼され、活躍されているわけです。

それは私達のようなDIYを愛する人も同じなのではないでしょうか?

いくら自宅に設置するとはいえ、そこには自分も、そして場合によっては自分以外にも家族が住んでいる場合もあります。

その人達の安全を守るためにも、細心の注意を払ってロケットストーブを設置、維持管理していく必要があります。

ちょっとでも不安な点があれば、すぐに使用を中止し、その不安の原因を突き止め、それを改善する必要があります。

このようなことを約束できないのであれば、私としては、ロケットストーブを作るのはおすすめできません。

ロケットストーブがDIYのテーマとしてすごく魅力的に感られる理由は、ただ単にロケットストーブが良い物ということだけではなく、このような課題を乗り越えていくステップと、それを乗り越えていった時に自分自身が成長した姿を想像できるからなのではないでしょうか?

ロケットストーブが日本で普及して来なかった理由は、ロケットストーブは作った後の達成感、そして自分が成長していくことに魅力があるために、それを成し遂げられる人でないとロケットストーブを手にすることができなかったからだと感じています。

最後に一言

な~んて偉そうなことを言ってしまいましたが、私はプロでも専門家でもありませんので、話半分程度で聞き流しておいてくださいね。

この記事だけではなく、このブログで伝えている情報には必ず私の主観が入ってしまっていますし、みなさんに100%完璧な情報をお伝えすることはできないと思っています。

ただ、なるべく正確に、なるべく必要な情報を、なるべく必要なタイミングで配信、または更新できるように心がけて運用していきますので、これかれもご愛顧よろしくお願いします。

それでは!

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