室内暖房に活用している自作薪ストーブの暖房能力を測定

ざっくりとした暖房能力について

まず初めにざっくりとした暖房能力のイメージについてお話ししておきます。

我が家は、4~5年前に大手ハウスメーカーで建てた2LDKの2階建てで、比較的断熱性能は高めの建物です。

この自作薪ストーブが置かれているのはリビングダイニングで、家中の部屋の扉を開いておいて全館暖房しています。

最近外気温が0℃近くになる事があるのですが、その時でリビングの室温が20度前後、その他の部屋(2F)は18℃前後といった感じです。

リビングが20℃だと寒くないのって思われがちですが、これが面白いもので、薪ストーブから発せられる遠赤外線で逆に20℃でも芯までぽかぽかで、子供たちは半そでになって暑いと言っているぐらいです。

エアコンやファンヒーターの暖房に慣れている人にとっては信じがたいことかもしれませんね。

この体感温度のギャップは、実際に体感してもらうのが一番でしょう。

ただ、2Fの部屋までは薪ストーブの遠赤外線は届かないので、室温が18℃ということもあり若干寒いといった感じです。

我が家の2Fは寝室で寝るときぐらいしか使っていないので、この薪ストーブ1台で十分としています。

まずはこの薪ストーブのざっくりとした暖房能力はこんな感じです。

具体的な暖房能力の測定方法

ロケットストーブの暖房能力の計算条件

それでは具体的な暖房能力の測定についてお話していきます。

燃焼室内の温度と煙突の出口部の排ガス温度、そしてこのロケットストーブのに吸い込まれる空気の風速を非接触温度計や風速計で測定し、それらの数値を元にロケットストーブが室内に放出している熱量を算出しました。

具体的な計算内容はこちら。

Q=-C×L×g(Tout-Tcom)

=-(1130)×(0.0018)×(1.116)×(130-700)

=1293W

  • 暖房能力Q
  • 燃焼温度Tcom(約700℃)
  • 出口燃焼ガス温度Tout(約130℃、配管表面温度+50℃と仮定)
  • 空気の比熱C(1130J/kg℃)
  • 流入空気流量L(0.0018㎥/s)
  • 流入空気密度g(1.116kg/㎥、20℃)

この結果から、このロケットストーブの暖房能力は1.3kWということで、計算してみると実際の暖房能力に対して小さな数字がでてきました。

その原因を少し考えてみると、風速を測定するときにダンボールを使って空気の吸入口を塞ぎながら風速を測定していたので、それが抵抗になり、流入空気流量が少なく見積もられている可能性がありそうです。

ロケットストーブの吸込空気流量を測定する風速計

風速計でロケットストーブの空気流量を測定

ただ、以前使っていた石油ファンヒーター(3.5kW)よりは暖房能力がなさそうに感じているので、それらを踏まえると、このロケットストーブの暖房能力はだいたい2kWぐらいになるのではないかと考えています。

寒冷地以外で鋳物の薪ストーブを使う場合の大きなデメリットとしてよく言われていることは、秋や春に薪ストーブに火を入れると、出力を調節しづらいために部屋が熱くなりすぎるという点。

市販されているものだと、暖房能力の小さな薪ストーブを選んだとしても4kWぐらいの暖房能力があり、それは石油ファンヒーターをフル運転させているのと同じぐらいの暖房能力。

秋や春など中途半端に寒い時期に使うには暖房能力が大きすぎます。

かといって薪ストーブ出力を下げるために空気流量をしぼってしまうと、燃焼室の温度が下がり、煙突内に煤やタールが溜まり、煙突の詰まりや煙突火災を誘発してしまいます。

これが比較的温暖な地域で薪ストーブが使いづらい理由だったのですが、このロケットストーブは構造上、少ない薪でもしっかりと高温燃焼させることが出来るので、このような2kWという小さな暖房能力を安全に得ることが出来ます。

もし、どうしても暖房能力が足りないと言った場合は、エアコンや石油ファンヒーターなどを補助暖房器具としてちょこっとだけ足してあげればいいでしょう。

この「ベースとなる暖房は薪ストーブでやる」という考え方が一番いいと思います。

暖房能力を高めるための工夫

私が住んでいる家(地域)ではこの小さなロケットストーブでほぼほぼ全館暖房が出来ているのでちょうど良いのですが、断熱性能の低い家や大きな家、北陸など寒い地域に住んでいる場合、これと全く同じロケットストーブを作っても大幅に暖房能力が足りなくなるでしょう。

そのような場合は、燃焼室を構成するステンレス煙突の径を大きく(今回使用したのはΦ100なのでΦ150などに大径化)し、室内熱交換部の煙突長を長くすればOKです。

そうすれば、一度に燃焼する薪の量を増やすことが出来るため、室内熱交換部で沢山の熱を得られるようになります。

【追記】

現在は、燃焼室の耐久性が向上したため以前よりもたくさんの燃料を詰め込んで燃焼させることが可能になりました。

そこで、ロケットストーブ本体の上に取り付けた室内煙突部を改良し、薪の量を調節すれば最大で4~5kW程度の出力が可能になりました。

自作ロケットストーブの室内側熱交換器を改良

これによって、石油ファンヒーターやエアコン一台をフル稼働させた時と同じぐらいの暖房能力を安定して得ることが出来ています。

最後に一言

今回は、室内暖房に活用している自作薪ストーブの暖房能力を測定についてお話しました。

このように暖房能力を自分の裁量で簡単に変えたりすることが出来るのもロケットストーブのいいところですね。

これを機に、あなたに合ったあなただけのロケットストーブを作ってみてはいかがですか?

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