ベンチ式のロケットストーブを作らなかった4つの理由

【理由その3】メンテナンスがしにくいかも・・・

私がベンチ式のロケットストーブを断念した3つ目の理由は、煙突掃除などのメンテナンスがやりにくいという点です。

ベンチ式の煙道には掃除用の蓋を設けることができますが、その蓋をどこに設置するかによって、これから何年にもわたって行う煙突掃除といったメンテナンスのやりやすさが変わってきてしまいます。

仮に、その煙道に設けられた穴から届かないような場所にススなどが溜まってしまい、煙の流れを邪魔するような事態になってしまったら、ベンチの一部を壊してメンテナンスをする必要が出てくるかもしれません。

このサイトで紹介しているロケットストーブは、ただ単にステンレス製の煙突をつなぎ合わせただけで構成してありますので、煙道のほとんどを短時間で簡単にばらばらにすることができます。

これは煙突掃除などのメンテナンスのし易さを向上させるための工夫の一つです。

薪ストーブの一番のネックは、煙突掃除ができずにタール状の可燃物質が煙突内部に溜まってしまい、何らかのきっかけでそれが発火してしまう「煙道火災」による火災のリスクです。

その可能性を極力低くするためにも、はじめから煙突掃除をしやすい構造にすることが重要だと感じられました。

もちろん、ベンチ内部のメンテナンスがしやすい構造を知っているのであれば、このような心配事は不要です。

つまりこの理由についても、私のロケットストーブに対する経験値やノウハウの不足が原因だったということになりますね(汗

【理由その4】ベンチではなく家に蓄熱するという発想

私がベンチ式のロケットストーブをあきらめた一番の理由は、ベンチではなく家に蓄熱するという発想を得たからです。

どういうことかというと、私の家は数年前にハウスメーカーに建ててもらったばかりものなので、そもそも断熱性能はそこそこ良いものだったので、考え方を変えてみると蓄熱体を「土などで構成したのベンチ」ではなく「家を構築する壁や柱などすべてのもの」と捉えることもできるのではないかと思いました。

つまり、「就寝前までに家中にたくさんの熱を放出しておいて、家を構成する壁や床、そして柱などに熱を蓄えさせておけば、朝まで結構あったかいんじゃないの?」ということです。

もちろん、昔ながらの古民家のような場合は、いくら家中を暖めておいても隙間風や断熱が弱いためにすぐに冷えてしまって駄目でしょうが、最近のハウスメーカーが建てる家は熱が逃げにくい外断熱工法であったりとか、それでなくても省エネ性能をあげるためにそこそこの量の断熱材がいたるところに入っていたりします。

実際に運用してみると、冬の冷え切った朝でも部屋の温度が15℃を下回ることはなく、だいたい16~17℃ぐらいの温度で維持されていました。

16~17℃というとあたたかいというレベルとは程遠い温度ではありますが、朝起きてロケットストーブに火を入れてから温まってくるまで寒くて我慢ができないというような温度ではありません。

この辺りは、逆に温まるのが遅いベンチ式のロケットストーブとは違って、このサイトで紹介しているロケットストーブの着火後にすぐに温風出てくるというファンヒーターのような特徴が活かされていると感じました。

このような蓄熱に対する考え方の転換ができたということも、ベンチ式のロケットストーブを作らなかった理由になっています。

最後に一言

今回は、ベンチ式のロケットストーブを作らなかった4つの理由についてお話しました。

とはいうものの、私もベンチ式のロケットストーブに憧れている人達の中の一人です。

今の家を引越しして、敷地の広い古民家を手に入れるときがやってきたら、その時はベンチ式のロケットストーブを導入したいという野望があります(笑)

広い敷地を使ってベンチ式のロケットストーブの実験をして、納得のいく構造を完成させ、実際に家の中にベンチ式のロケットストーブを作っていく・・・。

いや~、考えただけでもワクワクしてきますね!!

自分で暖房器具を作るというのは、自然の法則である「火」と如何にうまく使いこなすかというテーマに無我夢中で触れ合える最高のチャンスだと思います。

もしロケットストーブを作りたいと思ったのなら、自分の身の程を知りつつ、決して無茶はせず、でも大胆に行動しはじめていってほしいと思います。

それでは!



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